HAPPY FOOD COLUMNほしいも

2022年4月11日

干し芋に使われる品種の特徴について

干し芋と一口に言っても、その品種はさまざまです。品種によって味わいや食感も異なるので、食べ比べをして自分のお気に入りを見つけるのも楽しみのひとつ。

長年、干し芋の定番品種として愛されている「玉豊(たまゆたか)」や近年人気の高い新品種「シルクススイート」など、みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

今回の記事では、幸田商店でも使用しているさつまいもの品種についてそれぞれの特徴をご紹介していきたいと思います。

干し芋用にいろんな品種を生産

干し芋の発祥と生産地について

さつまいもの栽培に適した土壌や風土で、全国の干し芋の約90%のシェアを誇る茨城県。
幸田商店でもさまざまな品種の良質なさつまいもを使い、干し芋を生産しています。

自社農園では、玉豊、べにはるか、泉、シルクスイートを育てているほか、契約農家様からはほしこがね、ほしキラリといった品種の仕入れも。

また美味しい干し芋を生産するために、現在は新品種での開発も進めています。
干し芋製造に適しているか確認しながら、新品種の加工テストなどを行う日々です。

干し芋の品種は5年ほど前までは生産の約70%が玉豊でしたが、近年はべにはるかの人気が高まり、今は約70%がべにはるか、約20%が玉豊、約10%がそのほかとなっています。

茨城県の一般的な農家ではべにはるかと玉豊を両方生産しているところが多く、大体が2種類程度までの品種を生産しています。多くの品種を生産しない理由は、品種をそれぞれ管理するのが大変だからです。
べにはるかとシルクスイート、 泉と玉豊など、育てている品種の組み合わせは生産者によってさまざまですが、最近はべにはるかにシフトしている流れが見受けられます。

品種による栽培方法の違い

さつまいもを育てるとき、品種によって栽培方法にも違いがあります。

例えば、苗を植えるときに玉豊の場合は28~36cm、べにはるかなら38cmなどと品種によって苗と苗の間隔の長さを変えることも。収穫のタイミングも品種によって違い、基本的に成長の早い品種は早めに採ります。

またさつまいもの苗を植えつけるときに、ベッドの役割として畑に土を盛り上げた畝(うね)をつくるのですが、一般的にはその畝にマルチ(黒いビニール)を張ります。しかし、泉の品種はさつまいも自体が硬くなるのを防ぐためにマルチを張りません。

そのほか、べにはるかは天候の影響をあまり受けない品種ですが、玉豊は猛暑が多い時期に栽培されたさつまいもを干し芋にすると、白っぽくなるシロタという現象が起こりやすくなります。また、泉は日照が不足すると収量が大きく減ってしまう傾向が。

このように品種によって適した栽培条件も異なってくるので、農家さんは慎重にさつまいもを育てているのです。

干し芋の品種

干し芋を作るために色々な品種を生産していることをお伝えしましたが、ここではさらに品種それぞれの特徴について詳しく紹介していきたいと思います。

ちなみに、玉豊・泉・ほしキラリは干し芋加工用として開発された品種で、干し芋以外の食べ方はあまり考えられません。
スーパーでもよく見かける品種、べにはるかとシルクスイートは、干し芋専用ではないので調理しても美味しくお召し上がりいただけます。

幸田商店の公式サイトでは、好みの品種の干し芋を見つける「ほしいも診断」があります。
こちらもぜひ一度、試してみてください。

●関連ページ:「干し芋診断

干し芋の品種1:玉豊(たまゆたか)

干し芋の品種1:玉豊(たまゆたか)

干し芋の品種として代表的なのが、玉豊。
暑さや寒さにも強いため比較的作りやすく、収穫量が多いことから代表的な品種になったことが考えられます。
生芋は皮の色が白を帯びたうすい黄色をした見た目が特徴です。

干し芋にするとややねっとりした歯ごたえと素朴な甘さで昔懐かしい味わいで、根強い人気を誇ります。

玉豊の干し芋はこちら

干し芋の品種2:べにはるか

干し芋の品種2:べにはるか

「はるかに優れている」という由来からこの名が付いた、べにはるか。
ねっとりとして甘味が強いのが特徴なので、焼き芋や甘露煮などもおすすめの食べ方です。また甘味が強いので、焼き芋にバターやバニラアイス等を乗せてアレンジしても美味しく召し上がれます。

干し芋にすると、キレイな黄色の見た目と強い甘味が引き立ちます。
こちらの品種も人気で、玉豊と同等、もしくはそれ以上の収穫量があり、年々生産者も増えています。

べにはるかの干し芋はこちら

干し芋の品種3:シルクスイート

干し芋の品種3:シルクスイート

シルクスイートは鮮やかな小豆色をした皮で、芽の数が少なくツルツルとした表面が特徴的。
焼き芋でも人気の品種で、さっぱりとした味わいと滑らかな舌触りが特徴なので干し芋はもちろん、スイートポテトやポタージュスープ等ペースト状で調理しても美味しくお召し上がり頂けます。

シルクスイートの干し芋はこちら

干し芋の品種4:泉(いずみ)

干し芋の品種4:泉(いずみ)

干し芋専用に作られた品種ですが、さつまいもが育ちにくく小ぶりになりやすいせいもあり、収穫量は玉豊の8割程度という希少な種類に。薄皮が厚いため皮むきが困難で、加工にも手間暇がかかります。
ハチミツのようなコクのある強い甘みと濃黄の飴色の干し芋に仕上がるため、ギフトにもおすすめです。

希少品種のいずみの中でも天日干しをして、特に艶・照りの良い物だけを厳選した「べっ甲ほしいも」は弊社直営店の人気商品です。べっ甲の様な艶感が特徴で製造できる数量に限りがあるため、特定の店舗のみでの販売しております。

泉の干し芋はこちら

干し芋の品種5:ほしこがね

干し芋の品種5:ほしこがね

平成24年に誕生した新品種ですが、収穫量は玉豊と同じほどあります。
皮は赤紫色、中は淡黄色をしており、形が良い品種です。ただし、寒さには弱く冬期の長期保存が難しい一面も。しつこくない上品な甘さが特徴です。

ほしこがねの干し芋はこちら

干し芋の品種6:ほしキラリ

干し芋の品種6:ほしキラリ

こちらも干し芋専用の新品種として開発され、普及が期待されているほしキラリ。
黄色みと充分な甘み、上品な風味をもっているのが特徴です。後味がすっきりとしていて、食べやすさが好評です。

ほしキラリの干し芋はこちら

素材を活かしたものづくりで健康と食の豊かさをお届け

素材を活かしたものづくりで健康と食の豊かさをお届け

海風が吹き、元気な土壌で育てられる茨城県の農作物たち。
さつまいものみを原材料にした干し芋を中心に、幸田商店では自然の恵みを活かした伝統のものづくりをしています。

国産の豆を使ったきなこやあずき、大麦の食品など、独自の加工技術や製法で美味しく安心安全な食品を製造。
素材の旨みがたっぷりの自社商品を通して、体の健康や食の豊かさを提案しています。

公式オンラインショップについて

干し芋の名産地、茨城県ひたちなか市から直送。数量限定の干し芋の詰め合わせ商品など、Webショップならではのラインナップでいつでも全国へと配送を行っています。

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